フランチャイズでは、本部からマニュアルやノウハウなどを教わりながら自分で事業を行うことができるため、未経験から起業・独立を目指す人に人気の業態の1つです。
本記事では、フランチャイズ導入に失敗した実例を紹介すると同時に、フランチャイズ事業が暗礁に乗り上げてしまう理由について、解説します。
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フランチャイズ事業が暗礁に乗り上げる理由4選
フランチャイズ事業が失敗に終わってしまう理由としては、いろいろなことが考えられます。
ここでは、フランチャイズ事業が暗礁に乗り上げる主な理由を4つに分けて説明します。
1. フランチャイズ本部に頼りきりになってしまう
フランチャイズ本部は、加盟店にマニュアルやノウハウなどを伝えてくれはしますが、一から十まですべてを懇切丁寧に教えてくれるわけではありません。
フランチャイズとはいえ、経営者になったことは間違いないのですから、主体性を持って店舗運営に取り組むことが重要です。
2. 従業員や外部の力を上手に使えない
自分の店舗を持てたということで肩に力が入りすぎて、あれもこれもすべて自分でやろうとしすぎてしまい、せっかく雇った従業員に仕事を任せられずに、オーナー自身が過労で倒れてしまうというケースもあるようです。
また、経理や確定申告などには時間も手間もかかりますし専門的な知識も必要なので、外注してしまうのもひとつの手です。
3. 本部と険悪な関係になってしまう
本部に頼りきりなのはよくありませんが、同様に本部と険悪な関係になってしまうのも好ましくありません。
フランチャイズ契約である以上、本部から言われたことや定められているルールには、基本的に従う必要があります。
それらを無視すると本部との関係が険悪になってしまい、有用なアドバイスなどをもらうことができず、経営が悪化していってしまいます。
4. 資金をうまく調達できない
フランチャイズの加盟店募集の案内には、必要な初期費用額の見積もりは掲載されているものの、運転資金の見積もりは掲載されていません。
店舗を出す地域や周囲の競合の状況などによって変わるため、一概に金額を算出することができないからです。
そのことを意識せずにフランチャイズ事業をスタートさせると、しばらくして資金不足に悩むものの、資金調達をうまく行えずに苦しい想いをするということになりかねません。
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フランチャイズの導入に失敗した5つの実例
さて、実際にフランチャイズの導入に失敗した実例としては、どういたものがあるのか気になりますよね?
代表的な失敗例は、以下のようなものが挙げられます。
- フランチャイズ本部が公開しているモデル収益を鵜呑みにした
- フランチャイズ導入による激務で家族仲が悪くなった
- 契約書の不利な条件を見落としていた
- フランチャイズオーナーの話を鵜呑みにした
- 業界未経験で始めたものの合わなかった
それぞれの実例について、説明します。
1. フランチャイズ本部が公開しているモデル収益を鵜呑みにした
それぞれのフランチャイズグループでは、加盟後のモデル収益を公開しています。
ただし、公開されているモデル収益はウソでこそないものの、かなり努力して成功を収めなければ達成できない場合も多いのでしっかりとプランを立てることが重要です。
2. フランチャイズ導入による激務で家族仲が悪くなった
経費削減という観点から、フランチャイズの店舗運営を家族で行う方も多いです。
しかし、フランチャイズ事業を継続して行っていくのは心身共に大変なことも多く、状況によっては家族仲を悪化させてしまう場合もあります。
3. 契約書の不利な条件を見落としていた
フランチャイズに加盟する際は、本部と契約書を交わします。
この際契約書の内容にこちらにとって著しく不利なものがないかどうかは、きちんと確認しておかなければなりません。
ロイヤリティ(費用)は高すぎないか、自分がフランチャイズの店舗を出した後に、周辺に同フランチャイズの店舗がオープンするような心配はないか、などが主なチェック項目と言えるでしょう。
自分だけでは条件が不利かどうかが判断できないという場合は、弁護士などに契約書の中身を確認してもらうのがおすすめです。
4. フランチャイズオーナーの話を鵜呑みにした
フランチャイズ本部に相談すれば、実際にフランチャイズに加盟する前に、すでにフランチャイズオーナーになっている人から話を聞くことができます。
フランチャイズ加盟の是非を判断するのに非常に重要な材料にはなりますが、フランチャイズ本部が紹介してくれるのは、かなり優秀な成績をあげているオーナーであるということを忘れてはなりません。
紹介してもらったオーナーの話を鵜呑みにして意気揚々とフランチャイズに加盟したものの、期待しているような収益をあげられずに負債ばかりが増えていく、ということになってしまうかもしれません。
5. 業界未経験で始めたものの合わなかった
フランチャイズの大きな魅力の1つは「業界未経験でも大丈夫」ということですが、実際にやってみなければ向いているかいないかは分かりません。
「未経験OK」という言葉につられて加盟したものの、これまでやったことがない接客に四苦八苦…というようなケースも少なくないそうです。
フランチャイズでの失敗を回避するためのポイント
フランチャイズでの失敗を回避するには、失敗事例を振り返るだけでなく具体的な対策やポイントを確認する必要があります。
ビジネスを成功させるためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 本部のやり方に依存せず、自らも工夫を重ねて挑戦する
- 加盟前の情報収集を徹底して行う
- 十分な運転資金を確保する
- 契約書は読み込んでおく
- 手厚いサポートが受けられる本部に加盟する
- 家族の理解を得てからフランチャイズビジネスを開始する
それでは、各ポイントを詳しく解説します。
本部のやり方に依存せず、自らも工夫を重ねて挑戦する
本部のビジネスモデルや戦略はビジネスを加速していく上で重要な要素ですが、本部のやり方に依存しすぎずに、自分でも工夫しながら挑戦してみましょう。
本部のサポートに依存しすぎると他との差別化が難しくなり、市場での競争で埋もれてしまう可能性があります。大切なのは、本部の提供するノウハウやサポートを活用しつつ、自らの視点で新たなアイデアや改善点を見つけ出すことです。
もともとのビジネスモデルを大きく外れるのは避けるべきですが、その中でも試行錯誤を続けて少しずつ成功に近づいていきましょう。
加盟前の情報収集を徹底して行う
本部に加盟する前に、自分が挑戦するビジネスに関する情報収集を徹底して行いましょう。
例えば、開業前に本部から提示される売上予測が既存店舗から算出されているのか、近隣店舗の売上から算出されているのかを調査することで、自店に合った数値目標を設定しやすくなります。
また、販売商品が市場でどれくらい求められているのか、商品の知名度はどれくらいか、リスクは生じるのかなど細かい部分まで情報収集しておけば、具体的なビジネス戦略が立てやすくなります。
十分な運転資金を確保する
本部のサポートを受けられるとはいえ、すぐに安定した収益が得られるわけではありません。資金不足で廃業しないよう、十分な運転資金を確保してからビジネスを始めましょう。具体的には、半年分の運転資金を用意しておくとよいでしょう。
フランチャイズの開業資金には、加盟金や保証金、研修費、物件の家賃などが含まれます。まずは初期費用や月々にかかる費用を見直し、資金確保に向けて貯金や銀行融資を進めていきましょう。
契約書は読み込んでおく
不利な契約を結ばないよう、加盟時の契約書は読み込んでおきましょう。不利な契約内容に気づかずサインしてしまうと、後々のビジネスに悪影響を与える可能性があります。
契約書で確認すべきポイントは、主に以下の通りです。
- 本部に支払うお金(ロイヤリティ・加盟店・保証金など)
- 契約期間
- 違約金(中途解約の場合も含めて確認する)
- 競業避止義務に関する条項
契約内容で不明点があれば本部に確認し、双方が納得した上で契約を締結しましょう。納得できない場合や明らかに自分が不利になる契約内容だと感じた場合は、他の本部への加盟も検討してください。
手厚いサポートが受けられる本部に加盟する
フランチャイズビジネスが初めての方は、手厚いサポートが提供される本部への加盟を検討しましょう。
本部からの支援は開業や運営に関する不安を軽減し、成功へと導く大きな助けとなります。また、自分が行うビジネスに強いかどうか、足りていない能力をカバーできるかどうかも確認しましょう。
単に雰囲気の良さだけで決定するのではなく、具体的な実績や契約内容を比較検討し、自分のビジネスに合った本部に加盟することが重要です。
家族の理解を得てからフランチャイズビジネスを開始する
本部と信頼関係を築くのはもちろん、家族の理解を得ることもビジネスを成功させる上で欠かせません。
フランチャイズビジネスには労力と時間がかかるため、何かと不安がつきものです。不安なときに家族の協力があれば心の支えとなり、困難な状況でも前向きに取り組めます。
もし家族にビジネスを行うことを反対されたら、話し合いの場を設けて実際に見込める収入や進捗状況を報告しましょう。
まとめ
フランチャイズが失敗してしまう理由は、いろいろと考えられます。システム的なこともあれば人間関係的なこともありますし、お金がからむ理由のこともあります。
フランチャイズの店舗で利用する電気や、営業用の車などにかかる費用を削減したいとお考えの方には、エネクスライフサービスが運営するレンタカーサービスがおすすめです。
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