7人乗りのレンタカーを選ぶ際「どの車種を選べば良いの?」「乗車定員の数え方が分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。レンタカーの選び方や乗車人数の規定を知らないと、快適に移動できないだけではなく、定員オーバーによる道路交通違反に該当する可能性があります。
本記事では、7人乗りのレンタカーの選び方やおすすめの車種、乗車定員の考え方を解説します。
書いてあること
7人乗りのレンタカーを選ぶときのポイント

7人乗りのレンタカーを借りる際は、ボディタイプや運転のしやすさを重視すると選びやすくなります。以下で、どのような点に注意して選べば良いかを確認しましょう。
ボディタイプで選ぶ
7人乗りのレンタカーを選ぶ際は、車のボディタイプを把握しておきましょう。7人乗車できる車のボディタイプは、主に以下の3つに分けられます。
- ミニバン
- ステーションワゴン
- SUV
それぞれサイズ感や車内の広さ、機能性などに違いがあります。以下で、各ボディタイプの特徴を理解しましょう。
ミニバン
ミニバンは、ゆったりとした車内空間と高い利便性が特長の車です。乗車人数は車種によりますが、基本的には7~8名乗車できます。
座席は3列シートで、乗り降りしやすいスライドドアを採用しています。車高が高くゆとりがあるため、大人数での旅行やドライブでも快適に移動が可能です。3列目の座席は折りたたむことができ、荷物の量に応じて収納スペースを調節できるのもメリットです。
移動の快適さや、車内の広さを重視したいファミリー層におすすめのタイプになります。
ステーションワゴン
ステーションワゴンは、セダンをベースにしたボディタイプです。セダンのルーフを後方まで伸ばし、乗車スペースと収納スペースを一体化させています。乗車人数は5~7名で、安定した走行と、車内のゆとり空間のバランスが両立しているのもポイントです。
ただし、ミニバンと比べて車内空間が狭くなる点がデメリットです。またスライドドアがないため、荷物で両手がふさがっているときや小さな子どもを乗せる際に不便さを感じる可能性があります。
7人乗りのステーションワゴンを選ぶ際は、室内の広さや走行性能を事前に確認しましょう。
SUV
SUVは、デザイン性と走行性能に優れたボディタイプです。エンジンのパワーが強く、平坦な道はもちろん、悪路や雪道、山道での走行にも適しています。大型ボディで、力強さを感じるデザインになっているのもポイントです。
ただし、7人乗り対応のSUVは比較的少ない傾向があります。7人乗り対応の場合、通常のSUVよりボディサイズが大型になるケースがあるため、普段運転をしない方は扱いにくさを感じる可能性があります。
スキーやキャンプなどのアウトドア旅行での移動におすすめのタイプです。
運転のしやすさ・快適性で選ぶ
ボディサイズだけではなく、運転のしやすさや快適性で選ぶのも重要なポイントです。
前述の通り、7人乗りにおすすめなレンタカーのボディタイプは「ミニバン」「ステーションワゴン」「SUV」の3つに分けられます。この3つの中にも、コンパクト・ミドルサイズ・フルサイズに分類されるため、運転のしやすさや快適性を考慮して選ぶと良いでしょう。
コンパクトサイズのミニバンは、比較的運転しやすいモデルが多いですが、3列目のスペースはやや狭いです。SUVやステーションワゴンでは7人乗り対応可能なモデルが少ないため、選択肢が限られます。
ミドルサイズのミニバンは3列目の快適性が高く、ファミリー向けです。SUVやステーションワゴンでは、3列目のスペースがやや限られるものの、選択肢が豊富で実用性も十分にあります。運転のしやすさや快適性、どちらも重視したい方にもおすすめです。
フルサイズのミニバンは車内のゆとりがあるため、長距離移動でも快適に過ごせます。SUVは、モデルによっては3列目がやや狭くなるため注意しましょう。ボディサイズも大きいため、運転に慣れていない方には向いていない可能性があります。
車のサイズは、運転のしやすさや駐車の難易度にも直結します。「想像以上に大きくて運転が不安」「3列目が窮屈だった」と後悔しないよう、レンタカー会社のWebサイトなどでシートのレイアウトを確認しましょう。
7人乗りのレンタカーにおける乗車定員の正しい数え方

7人乗りのレンタカーを選ぶ際に押さえておきたいのが、乗車定員の数え方です。定員オーバーは道路交通法違反となるため、正しく理解しておく必要があります。
特に子どもの数え方は乗車定員を守るために重要なポイントとなるため、事前に理解しておきましょう。
乗車定員とは?
車の乗車定員とは、その車両に乗車できる最大の人数です。選ぶレンタカーの車種やサイズによって、人数が異なります。
国土交通省の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」によると、乗車定員は以下のように定義されています(※)。
- 乗車定員は、運転者席、座席、座席に準ずる装置および立席の定員の総和とする
つまり乗車人数とは、運転席・助手席・後部座席に加え、座席と見なされるスペースや立って乗ることが認められている場合の定員を全て合計した人数です。
乗車定員は自動車検査証に記載があるため、心配であればレンタカーを借りる際に担当者に確認を取ると良いでしょう。
※参考:国土交通省.「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」.“乗車定員及び最大積載量第237条”.https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S237.pdf ,(参照2025-02-24).
乗車人数を数えるときに重要なのが「子どもの数え方」
乗車人数を数える際、大人は1人としてカウントされますが、子どもは年齢によってカウントの仕方が異なります。
大前提として、乗車定員の考え方における「子ども」とは、12歳未満です。つまり、12歳以上の子どもは大人と同じく1人としてカウントされます(※)。
12歳未満の子どもは1.5人で大人1人分としてカウントする計算方法が適用されます。つまり、子ども3人で大人2人分、子ども6人で大人4人分と換算される仕組みです(※)。
子どもを大人の0.5人分としてカウントすると誤解されることが多いため、正しい計算方法を理解しておきましょう。
※参考:国土交通省.「道路運送車両の保安基準」.https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/H053.pdf ,(参照2025-02-24).
子どもの乗車定員の計算方法とは?
乗車可能な子どもの人数を求める際は、以下の計算式を使って算出します。
- (借りる車の乗車定員 - 乗車する大人の数) × 1.5 = 乗車可能な子どもの人数
例えば、乗車定員が7人、大人の数が3人の場合の計算式は、以下の通りです。
- (7人 - 3人) × 1.5 = 6人
この場合、12歳未満の子どもは最大6人まで乗車可能となります。算出した人数に小数点が含まれる場合は、切り捨てて計算します。
6歳未満の子どもは原則チャイルドシートを着用しなければならない
6歳未満の子どもは、チャイルドシートを着用しなければなりません(※1)。
しかし、チャイルドシートを設置すると座席のスペースが圧迫され、乗車定員内であっても予定していた人数を乗せられないケースがあります。また、幼児の人数が多い場合、全ての幼児分のチャイルドシートを設置するスペースが確保できないケースもあるでしょう。
このような場合、やむを得ない事情に該当するとして、6歳未満の子どものチャイルドシートの着用義務は免除されます(※2)。
ただし、事故の衝突や衝撃から命を守るためにも、チャイルドシートはできる限り着用することが重要です。警察庁の調査では、チャイルドシートを使用していなかった場合の致死率は、正しく着用していた場合と比べて約4.2倍に上昇することが分かっています。そのため、スペースの都合がある場合でも、チャイルドシートの着用を優先しましょう(※3)。
※1参考:e-GOV法令検索.「道路交通法」.“普通自動車等の運転者の遵守事項”.
https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 ,(参照2025-02-24).
※2参考:e-GOV法令検索.「道路交通法施行令」. “座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除”.
https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270 ,(参照2025-02-24).
※3参考:警察庁.「子供を守るチャイルドシート」.
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html ,(参照2025-02-24).
レンタカーで利用できる7人乗りのおすすめ車種

ここでは、レンタカーで利用できる7人乗りのおすすめ車種を以下のボディタイプに分けて紹介します。人数や目的地、用途に合わせて適切な車種を選びましょう。
- ミニバン
- SUV
- ステーションワゴン
【ミニバン】7人乗りレンタカーのおすすめ車種4選
7人乗りのミニバンでおすすめの車種は、以下の通りです。
- ホンダ ステップワゴン
- 日産 セレナ
- 三菱 デリカD:5
- トヨタ ヴォクシー
ホンダ ステップワゴン
ホンダ ステップワゴンは、3列目シートまで快適に乗車できるミニバンです。サイズは、ミニバンの定番モデルのヴォクシーやノアよりも大きめで、車内にゆとりがあります。3列目シートは厚みがあり、背もたれもしっかりしているため、乗り心地も良いです。
シート収納の仕組みも工夫されており、3列目は床下に格納できるため、荷室スペースを有効活用できます。2列目のシートも調整範囲が広く、前後左右に動かせるため、乗車人数や状況に応じたレイアウトが可能です。
日産 セレナ
日産 セレナの「e-POWER LUXION」は、広々した空間と高い実用性を兼ね備えたミニバンです。
7人乗車できる広い空間を持ちながらも、2列目には両腕アームシートが付いたキャプテンシートが採用されています。スマートマルチセンターシートを使えば、1列目から2列目が3人掛けに早変わりするのもポイントです。
3列目に座る人の乗り降りもスムーズで、快適なドライブが実現できます。
三菱 デリカD:5
三菱 デリカD:5は、ミニバンでありながらSUV並みの悪路走破性を備えたユニークなモデルです。広々とした車内空間と優れた積載能力を持ち、アウトドアや車中泊など多用途に活躍できる車として高い評価を受けています。7人乗車しても走行性能が低下しないため、雪道や悪路の走行でも快適に運転できます。
一般的なミニバンとは異なり、車体下部に障害物が当たらないように設計されているのもポイントです。シートの間隔にもゆとりがあるため、高さがある荷物の収納も容易にできます。
トヨタ ヴォクシー
トヨタ ヴォクシーは、ゆとりのある車内と快適なシートアレンジが魅力のミニバンです。2列目には超ロングスライドシートを採用しており、前後の移動がスムーズにできます。
現行モデルには横方向にスライドできる機能はなくなりましたが、新たにワンタッチで簡単に座席の位置を調節できる機能が加わりました。
室内の高さは1,400mm以上で、小さな子どもが頭をぶつけるリスクも少ないです。スライドドアで簡単に乗り降りできるため、荷物が多い移動にもおすすめです。
【SUV】7人乗りレンタカーのおすすめ車種4選
7人乗りのSUVでおすすめの車種は、以下の通りです。
- 日産 エクストレイル
- ホンダ CR-V
- マツダ CX-8
- 三菱 アウトランダーPHEV
日産 エクストレイル
日産 エクストレイルの「X e-4ORCE」は、7人乗りに対応したSUVです。高い走行性能と快適な乗り心地が特長で、普段乗りはもちろん、悪路や雪道の走行にも適しています。走行モードの切り替えも簡単で、運転に慣れていない方でも快適にドライブできます。
ただし基本的には5人乗りで設計されているため、3列目のシートはやや狭く感じる場合もあるかもしれません。長時間の移動で利用するよりも、近距離のレジャーや短時間のドライブでの利用におすすめです。
ホンダ CR-V
ホンダ CR-Vは、広い車内空間と柔軟な収納スペースが魅力的なSUVです。海外市場で広く展開されていたため、ゆとりのある快適な空間が確保されています。
もともとは5人乗りでしたが、燃料タンクの形を変えたことで3列目シートが追加され、ファミリー層や大人数の移動にも対応できるようになりました。
2列目シートは前後にスライドでき、位置を調整すれば簡単に3列目シートに移動できます。収納やUSBポートの数も充実しており、運転中の見晴らしも良いため、快適な移動が実現します。
マツダ CX-8
マツダ CX-8は、全てのグレードに3列シートを標準装備したSUVです。3列シートが全グレードに採用されているのは、国産SUVの中では珍しく、ファミリー層や多人数での移動を想定した設計になっています。
6人乗りと7人乗りの両方を選べるため、家族構成や用途に応じた選択が可能です。3列目の居住性も高く、身長170cm程度までの人が快適に座れるように設計されています。さらにラゲッジスペースは、7人乗車時でもゴルフバッグが2つ収納できるほどの広さがあります。快適性と収納スペースの充実度を両立させたい方におすすめの車種です。
三菱 アウトランダーPHEV
三菱 アウトランダーPHEVは、全グレードに4輪駆動システムを採用し、高い走行安定性と悪路での走破性を備えたSUVです。
一充電での走行可能距離が長いため、日常の移動であればほとんどガソリンを使わずに済みます。ただし3列目のスペースはやや狭いため、短時間の利用を想定して選ぶと良いでしょう。
【ステーションワゴン】7人乗りレンタカーのおすすめ車種3選
7人乗りのステーションワゴンでおすすめの車種は、以下の通りです。
- トヨタ プリウスa
- トヨタ マークXジオ
- スバル エクシーガ
トヨタ プリウスα
トヨタ プリウスαは、従来のプリウスよりもボディサイズを拡大し、広い室内空間を確保したモデルです。7人乗り仕様も用意されており、ファミリーやグループでの移動にも対応できます。
燃費性能が良いのはもちろん、ラゲージスペースも十分に確保されているため、旅行や買い物で荷物が増えても快適に乗車できます。通常のプリウスと比べてサイズが一回り大きく、安定した走行も期待できるでしょう。
トヨタ マークXジオ
トヨタ マークXジオは、セダンタイプで人気のマークXから派生したモデルです。上質な乗り心地と7人乗りの実用性を両立させた車で、快適な移動を実現してくれます。
2列目のシート間隔は980mmと余裕があり、足元の広さが確保されているのも特長です。7人乗り仕様ではベンチシートの中央部に大型アームレストが備わり、全員が快適に過ごせる工夫がされています。
スバル エクシーガ
スバル エクシーガは、2008年に登場した7人乗りのステーションワゴンです。スバル独自の水平対向エンジンが搭載されており、安定感のある走行性能を実現しています。
移動中にゆったり足を伸ばせるよう、2列目シートには前後スライド機能が備わっています。3列目を使用した状態でも、2列目には835mmの空間が確保されており、乗員全員が快適に過ごせる設計です。
7人乗りのレンタカーを借りる際は乗車人数に注意しよう
7人乗りのレンタカーを選ぶ際は、単に定員だけではなく、目的地や用途に適したボディタイプや車両サイズ、快適性を考慮することが大切です。7人乗りに対応した車種は、ミニバン、SUV、ステーションワゴンの3種類ですが、それぞれ特長が異なります。乗車人数を正しく数え、快適な乗り心地を提供してくれる車種を選びましょう。
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