レンタカーを借りる際、オプションでNOC(ノン・オペレーション・チャージ)補償を付けることができます。NOC補償を付けるかどうかは任意ですが、万が一のことがあった場合の損害を補償してもらえるため、安心を重視するのなら加入を検討しましょう。
本記事ではレンタカーを借りる前に知っておきたいNOCの基礎知識や、免責補償との違い、手続きの流れや注意点などを解説します。
書いてあること
NOC(ノン・オペレーション・チャージ)の基礎知識?

NOC(ノン・オペレーション・チャージ)とは、事故や盗難、汚損などによってレンタカーの修理やメンテナンスが必要になった場合に生じる営業補償のことで、休業休車補償料ともいいます。
レンタカーに傷が付いたり、シートに汚れが付いてしまったりした場合、そのままの状態では次のお客さんに貸し出せません。そのため、レンタカー会社は車両の修理やメンテナンスを行わなければなりませんが、その間、当該車両は営業できなくなるため、レンタカー会社に損失が発生してしまいます。
この損失を補償するために支払うのがNOCで、レンタカーの利用者は契約内容に基づき、あらかじめ定められた料金を支払う義務があります。
NOCが発生するケース
NOCが発生する主なケースは以下の通りです。
- 事故
- 盗難
- 故障
- 汚損
- 臭気
それぞれの詳しい内容について解説します。
事故
まずはレンタカーを運転中に交通事故に遭い、車両が破損したケースです。車両の破損には修理が必要になるため、NOCの支払いが必要になります。
なお、NOCにおいては事故の過失割合は関係ありません。たとえ過失割合ゼロのもらい事故だったとしても、支払いの義務が生じるため注意が必要です。
盗難
レンタカーを駐車中に盗難に遭った場合、車両が戻ってくるまでそのレンタカーで営業することはできなくなるため、NOCの対象になります。
故障
レンタカー利用中に、何らかの理由で車両が故障してしまった場合、レンタカーを点検・修理する間にNOCが発生します。
元々の整備不良が原因で、利用者に非がないと見なされた場合は支払いの義務は生じませんが、サイドミラーに物をぶつけて壊してしまった場合や、高速道路を走行中に飛び石が当たってフロントガラスに傷が付いた場合は支払いの義務が生じるため要注意です。
汚損
レンタカーのシートに食べ物や飲み物をこぼして簡単には取れない染みを付けてしまった、海水浴後にぬれた服でシートに座ったなどの理由で車両が汚損した場合、清掃やクリーニングが必要になります。
清掃が大がかりになる場合は、その間に発生したNOCを支払わなければなりません。
臭気
禁煙車両なのにたばこの臭いを付けたり、事前の申請なしでペットを乗せて臭いが付いたりした場合、クリーニングや消臭が必要になります。
きつい臭いは簡単に解消されないため、休業していた間の損失の補償を要求されます。
NOCの金額相場
NOCが発生した場合に支払う金額はレンタカー会社が独自に定めているため一概にいくらと断言できません。
ただ、各レンタカー会社が公開しているNOCの金額をチェックすると、自走可能な場合は約2万円、それ以外では約5万円を請求されるケースが多いようです。
ここでいう自走可能とは、利用者がレンタカーを運転し、予定の店舗まで車両を返却できたケースです。事故や故障が原因で自走できなくなった場合は、別途レッカーサービスが必要になるため、自走可能なケースに比べて料金が割高になっています。
なお、上記の金額はあくまで目安であり、レンタカー会社によってはより多額のNOCを請求されることもあります。
具体的な料金は、各レンタカー会社のWebサイトや、契約時に手渡される重要事項説明書などに記載されているため、必ず内容を確認しましょう。
NOCの支払いリスクを防ぐ方法
NOCは、利用者の過失による事故や盗難、故障などにとどまらず、もらい事故や飛び石といった不可抗力のトラブルでも発生します。
そのため、NOC発生のリスクをゼロにすることはできませんが、あらかじめNOC補償に加入していれば、万が一のことがあっても支払いを免除してもらえます。
NOC補償への加入には別途補償料を支払わなければなりませんが、NOCの支払い額は2万~5万円程度と高額になるケースが多いため、万が一の場合の備えとして有用な手段となるでしょう。
何が違う? どちらが必要? 免責補償とNOC補償の違い
レンタカー会社では安心してレンタカーを利用できるよう、免責補償とNOC補償の2つの補償制度を導入しています。どちらも万が一のことがあった場合の損害を補償する制度ですが、補償の対象や内容に違いがあります。
ここでは免責補償の基礎知識と、NOC補償との違いについてまとめました。
免責補償は免責額の支払いが免除される制度
免責補償とは、交通事故を起こしてレンタカーの保険を利用した場合に発生する自己負担額のことです。レンタカーで交通事故を起こした場合、その車両にかけられた自動車保険を利用して損害を填補することになります。
そのため、利用者は多額の損害賠償を負わされる心配はありませんが、自己負担分として一定の免責額を負担しなければなりません。免責額はレンタカー会社によって異なりますが、対物・車両補償共に5万円程度(バスや大型貨物の場合は10万円程度)が相場です。
具体例を挙げると、レンタカー利用中に交通事故を起こし、10万円の損害賠償額が発生したとします。この場合、利用者は免責額として5万円を負担し、残りの5万円はレンタカーにかけられている保険でカバーすることになります。
事故による被害の大小を問わず、利用者が負担するのは一律5万円にとどまりますが、思わぬ出費を強いられることに変わりはありません。
このようなリスクを未然に防ぐために設けられているのが免責補償で、契約時に加入していれば、万が一対物・車両補償を利用するような事故を起こしたとしても免責額の支払いを免除してもらえます。
免責補償とNOC補償の違い

免責補償とNOC補償の違いは、補償の目的です。免責補償では、対物・車両補償を利用するような事故を起こした場合、その損害補償の自己負担分である免責額の支払いが免除されます。
一方、NOC補償は事故や故障などが原因でそのレンタカーを利用できない間に生じる営業上の損失を補償するものです。
同じ補償制度でも、その内容には大きな違いがあるため混同しないよう注意しましょう。
免責補償とNOC補償、どちらに加入すべき?
結論から述べると、免責補償とNOC補償はどちらか一方ではなく、両方に加入するのがベストです。なぜなら、状況によっては免責額とNOCの両方を請求される可能性があるからです。
例えば交通事故を起こして車両が破損した場合、対物補償や車両補償が適用されるため免責額の支払いの義務が生じると同時に、修理する間の休業補償としてNOCの支払いも行わなければなりません。
両方を合わせるとかなりの金額に上るため、万が一に備え、2つの補償に同時加入しておくことをおすすめします。
レンタカーのNOC補償は入るべき? 加入のメリット・デメリットを徹底検証
より安心してレンタカーを利用したいのなら、NOC補償への加入は必須です。ただ、加入には注意すべき点もあるため、加入前にメリット・デメリットの両方を理解しておきましょう。
ここではNOC補償に加入するメリット・デメリットについて解説します。
NOC補償に加入するメリット
NOC補償に加入する大きなメリットは、万が一の場合に備えられる安心感を得られることです。
どれだけ運転スキルに自信があっても、レンタカーを運転する以上、交通事故を起こすリスクはゼロではありません。特にNOCの対象となるケースの中には、もらい事故や飛び石など、自力では対策のしようがない不可抗力のトラブルも存在します。
NOC補償に加入していれば、万が一のトラブルに見舞われても支払いが免除されるため、安心してレンタカーを利用できるのが大きな利点です。
特にレンタカーを運転する際は、愛車に比べると緊張やストレスを感じやすくなる傾向があるため、精神的なストレスを軽減できるのもメリットの一つでしょう。
NOC補償に加入するデメリット
NOC補償に加入するデメリットは、補償料がかかることです。
NOC補償料はレンタカー会社が独自に定めていますが、単体なら1日につき450~550円程度、免責補償とセットなら1,600~1,800円前後/日かかります。補償料は掛け捨てになるため、何事もなくレンタカーを返却できた場合、補償料は余分な出費になってしまうところがネックです。
ただし未加入の状態でNOCの支払事由が発生した場合、補償料の何倍もの金額を負担しなければなりません。
場合によっては補償料の100倍(5万円程度)に相当する高額なNOCを請求されることもあり得ます。わずかな出費で万が一に備えられるのなら、NOC補償料の支払いは決して無駄な出費にはならないでしょう。
NOC補償への加入を迷ったときにチェックすべきポイント

NOC補償に加入すべきかどうか迷ったときは、以下のポイントを基準に判断しましょう。
運転スキル
運転スキルの有無は、事故を起こすリスクを左右する重要な要素です。
運転スキルには個人差がありますが、運転中の視野の広さや周囲の状況に応じた判断力などは経験によって培われるものなので、初心者ドライバーの方やペーパードライバーの方はNOC補償に加入した方が安心です。
運転する距離
長距離運転は心身への負担が大きく、途中で疲労や眠気を感じやすくなります。
すると注意力が散漫になったり、判断が遅れたりして、重大な事故を起こすリスクが高くなってしまいます。
特にレンタカーが初めて乗る車種だった場合、いつもと勝手が違うことで緊張して疲労が蓄積しやすくなるため、長距離運転する予定がある場合はNOC補償に加入した方が良いでしょう。
レンタカーを利用する時期・場所
ゴールデンウイークや夏休み中、年末年始などのハイシーズンは普段よりも交通量が増えるため、事故のリスクも高くなります。
特に観光地やレジャースポットは渋滞が発生しやすいため、自身が事故を起こす可能性だけでなく、もらい事故の被害を受ける確率も高くなりがちです。
レンタカーをハイシーズンに利用する場合や、人気の観光地に出かける場合はNOC補償で万が一に備えましょう。
天候
晴れている日の運転は視界が良く、路面の状態も良好なため、比較的安全に走行できます。
一方、雨の日や雪の日、台風発生時などは視界も路面の状況も悪くなるため、障害物に気付くのが遅れたり、スリップ事故を起こしたりするリスクが高くなります。
レンタカーを利用する日の天気予報をチェックし、悪天候が予想される場合は短距離利用であってもNOC補償に加入しておきましょう。
レンタカーを運転する人数
長距離運転する際は、複数人で交替して運転した方が一人当たりの負担が少なく、事故リスクを低減できます。
ただ、ドライバーの力量には個人差があるため、交代要員の中に運転に不慣れな方が含まれている場合、事故のリスクが高くなる恐れがあります。
また、万が一事故が起こった際、誰がNOCを支払うのかでもめる可能性もゼロではありません。こうしたトラブルを防ぐためにも、グループ利用する場合はNOC補償への加入が推奨されます。
なお、NOC補償は契約者だけでなく、事前に申請したドライバー全員が補償対象となるため、誰が運転していても補償を受けられます。
車を利用する目的
レンタカーを利用する目的がビジネスや観光の移動手段であれば、車内を汚すリスクはそれほど高くありません。
一方、海水浴やキャンプなどのアウトドアレジャーにレンタカーを利用する場合、ぬれたまま車に乗ってシートを水浸しにしたり、森の中のキャンプ場に入ったときに枝や小石で車を傷つけたりする可能性があるため、NOC補償で万が一に備えておいた方が良いでしょう。
車に乗る人
車に同乗する人の性質や体質によっては、NOCの発生リスクが高くなる可能性があります。
例えば子どもは乗り物酔いをしたり、食べ物や飲み物をこぼしたりするリスクが高いため、子どもを乗せる場合はNOC補償に加入しておいた方が安心です。
また、同乗者に喫煙車がいる場合も注意が必要です。シートにたばこの焦げ跡が付くリスクがある上、利用しているレンタカーが禁煙車だった場合、たばこの臭いが染み付くことでNOCを請求されることもあります。
さらに、ペットを乗せる場合も車内に臭いが付いたり、シートにおしっこの染みが付いたりする可能性があるため、NOC補償で万が一に備えた方が良いでしょう。
補償が適用されないケースも? NOC補償に加入する場合の注意点
NOC補償に加入していても、当時の状況によっては補償が適用されないことがあります。「補償に加入しているから大丈夫」と過信せず、補償されない場合の事例やリスクもチェックしておきましょう。
ここではNOC補償が適用されないケースや加入時の注意点について解説します。
NOC補償が適用されないケース
NOC補償は、レンタカー契約者が貸出規約にのっとった適切な利用方法・行動を取ることを前提としています。そのため、以下のように契約車に明らかな過失がある場合は補償が適用されず、NOCは自己負担となるため注意が必要です。
- 警察に事故の届出をしなかった
- 無免許運転で事故を起こした
- 酒気帯び運転で事故を起こした
- レンタル期間を無断で延滞した上で事故を起こした
- 出発時に運転者として申請しなかった人が事故を起こした
- 車にキーを忘れるなどの不注意によって盗難に遭った
上記のようなケースでは補償の対象外となり、必要な補償を受けられなくなるため注意しましょう。
NOC補償に加入できないケース
NOC補償は基本的に誰でも加入可能ですが、レンタカー会社によっては以下のような条件に該当する場合、加入を断られることもあります。
- 免許取得後1年未満の方
- 過去に重大な事故やトラブルを起こした経験がある方
また、補償に加入できるタイミングは、レンタカーを借りる前までです。レンタカーを借りた後や返却後に加入することはできないため、契約するときまでに加入するか否かを決めておきましょう。
レンタカーを借りる際はNOC補償に加入するのがおすすめ
レンタカーで事故や故障、汚損などのトラブルが発生し、修理やメンテナンス期間中にその車両を営業に利用できなくなった場合、レンタカー会社から休業補償としてNOCを請求されます。
NOCはもらい事故や飛び石など不可抗力のアクシデントでも請求される可能性があるため、レンタカーを利用する場合は万が一のときの支払いが免除されるNOC補償に加入すると安心です。
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